化粧品の本当を解説 とびまろ’s blog

化粧品について色々解説していきます!現実とどんな違いがあるかぜひみてみてください

日焼け止めの選び方!

 

 

皆さんこんにちは

とびまろです。

 

前回、光老化を防ぐことがアンチエイジングで、最初に行うべきこととというお話をしてきました!

興味のある方はぜひこちらをご覧ください。

 

では光老化を防ぐことがしわしみを防ぐ中では最重要だ!ということがわかってきたかな?とも思います。その防ぎ方はやっぱり日焼け止めですよね!

なので今回はあなたにあった日焼け止めの選び方について話を進めていこうかと思います。

 

今回の話の流れはこちらです。

 

 今回の話の結論

いつも通りではありますが、やはり肌に合うものを選んで使っていただくことがとても大事です。ただ、これまでのスキンケア化粧品と異なるのは選び方を間違えるとものによっては紫外線を防御する性能が圧倒的に異なる!ということになります。

なので、使い心地・使うシーン・紫外線防御性能と合わせて確認していくことをお勧めします。実は私は肌が弱いので塗るとかぶれてしまう日焼け止めがあります。私自身の実体験と合わせて、どういうものが肌にあいにくいのか合わせて確認していきましょう!

まずはその性能についてお話しをしていきます。みなさんご存知の通り、日焼け止めにはSPFPAの表示がされています。まずはその説明からしていこう思います。

 

 SPFPAについて

 SPFPAはなんの略かはご存知でしょうか?実はそれぞれUVAとUVBのどちらを防御するかが異なります。詳しくは前回のブログをご覧いただきたいですが、真皮まで届くのがUVA、表皮に大ダメージを与えるのがUVBでしたね!まずはこれを理解した上で、SPFPAについて学んでいきましょう!

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 SPFとは

SPFはSun Protection Factorの略で、紫外線のUVBを防御する指標です。日焼けしたくない方(黒くなりたくない方)はこの数字を特に気にすると良いでしょう!SPFは数字で示されており、数値が高いほど紫外線を防御する効果が高いです。ただし、日本では50までの表示に限定せされており、50以上のものは50+と表示されます。ただし、ここで気をつけたいのはSPFを測定し、実際のSPFが35と算出されたの場合、35以下であればその数値を記載することが可能となります。キリの良い数字をよく見かけるのはもう少し高い数字の測定値をキリの良い数字に変換しているということでしょう!

  

  PAとは

PAはProtection Grade of UVAの略で、紫外線のうちUVAの防止効果を表します。PAは数値で算出したものを感覚的にわかりやすくするために+の数で表されます。以前は+〜+++の3段階でしたが、現在は「PA++++」を加えた4段階となっています。これはこれまで+++だった幅をより細かく分類したわけではなく、さらに高い防御性能まで表示できるようになったということです!より高い紫外線防御能を出すことは技術者にとっては大変になりましたが、美意識の高い方には嬉しい変化ですね!技術者が頑張れば良いんです笑。

ここで注意したいのはPA表示は数値で出されたものを+表示に変換したものとなります。PAはUVAPF(UVA Protection Factor)から算出されます。

では、どの程度の数字の幅なのか、確認してみましょう。

PA+:2以上4未満

PA++:4以上8未満

PA+++:8以上16未満

PA++++:16以上

 
このように+の数が増えると数値の幅が徐々に大きくなってきています。そのため、UVAPFが8でも15.9でも+++という表示となるのでほぼ倍違うということになります。
なので、+の数には拘ったほうが良いかもしれませんね!

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SPFPA


 紫外線防御剤について

紫外線から肌を護るためには大きく①紫外線散乱剤と②紫外線吸収剤があります。日焼け止めを選ぶにはこれらの違いについてきちんと理解しなければなりません。なので、まずは詳しくこのふたつについてお話しを進めていこうと思います。

紫外線吸収剤とは

紫外線吸収剤とは読んで字の如く紫外線を吸収し、肌を護ってくれます。多くの場合は油溶性の成分となっています。そのため、日焼け止めは油っぽさを感じることがあります。また、紫外線吸収剤は紫外線防御能が高いので、少量で(紫外線散乱剤と比較して)高いSPFPAを出すことができ、化粧品技術者にはありがたいものとなっています。

一例ですが、具体的には

・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン

ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル

エチルヘキシルトリアゾン

・オクトクリレン

などが有名でしょうか?

その他にもたくさんありますが、この辺りが一般的です。特にメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(UVB防御成分)は紫外線吸収剤配合の日焼け止めには必ず入っているといっても良いほど一般的に使用されます。しかしながら、UVAからの防御をするための紫外線吸収剤は品質や安全性、法律などの観点から十分に配合できないことがあります。

 

紫外線散乱剤とは

紫外線散乱剤は金属酸化物のことを指し、紫外線を反射・散乱させる。と思われがちですが、金属酸化物の粒の大きさによっては紫外線を吸収している割合の方が多いとの報告もあります。ただ、紫外線を吸収していたとしても言葉の定義としては紫外線吸収剤ではなく、紫外線散乱剤とされています。化粧品技術者の中でもこれを知らない方はたくさんいるような予備情報です。笑 

大事なことは吸収しているのか?反射しているのか?ではなく、護ってくれるということなのでそこまで覚える必要はありません。

そんな紫外線散乱剤は水にも油にも溶けない個体の物質ですので、配合するときしむような感触になりやすいです。また、紫外線吸収剤よりも紫外線防御能は低く、安定配合には技術力が必要となります。例えば、ファンデーションや下地ではなく、日焼け止めで、塗ると白くなるようなものについては日焼け止めとして高い品質を期待できません。そのため、紫外線散乱剤を使った製品でなんとなく白くなるようなものはお勧めはできません。

そんな紫外線散乱剤は大きくは3種類に分けられます。

それがこちらです。

 

  • 酸化チタン(主にUVB防御)
  • 酸化亜鉛(主にUVA防御)
  • 酸化セリウム

 

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紫外線散乱剤イメージ(薄力粉です)

一般的には酸化チタン、酸化亜鉛を使うことが多いですが、まれに酸化セリウムが配合されることがあります。

 

紫外線吸収剤・紫外線散乱剤のメリット・デメリット

詳しくは後日お話しをしようかと思いますが、今回は表にしてまとめてみました。

 

紫外線吸収剤・紫外線散乱剤のメリット・デメリット

 

メリット

デメリット

紫外線吸収剤

・紫外線防御能が高い

・オイリー感を感じやすい

・肌への安全性が懸念されている

紫外線散乱剤

・安全性が高いとされている

・使用感としてきしみやすい

・紫外線防御能を高めにくい

・品質の担保には技術力が必要

 

こんな感じでしょうか。 

大きく異なるのは肌への安全性と紫外線防御能ですね!肌が強いから何使っても大丈夫!というような方は気にせずに使用感と機能性のバランスをみてお使いいただければと思います。

 

とはいっても多くの場合は紫外線散乱剤と紫外線吸収剤が併用されているかと思います。個人的な意見ではありますが、しっかりと護りたいと思うなら併用するのが最も良いと考えています。両方を補いながらバランスをとるのが特に良いですよね!もちろん、併用していなくても、しっかりと設計してとても良いものを作っている場合もありますが、、、

 

 シーン別日焼け止めの選び方

大前提として私のように肌が弱いような方は常にSPF・50+/PA++++のような日焼け止めを使うことはお勧めしておりません。私は簡単に湿疹が出てしまうので、SPFPAが高いものを使うのは海などで日焼けする可能性非常に高い時のみで、家に戻った時などはすぐに日焼け止めを落とすようにしています。

このようにものによってはきちんとケアすることは非常に大切になります。

ではシーン別でみてみましょう!

 

室内(車の中)にいるけど日に当たるのが気になるとき!

これはPAの+が多いものを選びましょう!SPFはそこまで気にしなくても大丈夫です!

その理由はガラスはUVBをブロックしてくれます!

なので、日焼けなどはしにくい環境ではありますが、UVAはガラスをすり抜けます。

営業で車を運転!なんて方は知らず知らずのうちに紫外線ダメージが蓄積してしまうかもしれません。

特に肌が弱い方は酸化亜鉛が多く配合されているような製品がお勧めです!全成分を確認してすぐに来ていれば安心です。

毎日使うようなものなので、使用感の好みでジェルタイプなどを選んでも良いと思います!下地やファンデーションと合わせて日焼け止めを塗ることをお勧めします!

個人的お勧めはこちらです。「江原道 ウォータリーUVジェル!」紫外線散乱剤のみで設計されておりながらみずみずしい使用感と高い紫外線防御能を示しています。また、汗にも流れにくい設計になっているとも思われます!

その他原料も肌が弱い方でも安心の設計になってるように見えますので、ぜひ一度試してみると良いかもしれません!

 

 

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車の中

外でしっかり遊ぶとき!

SPFPAがMAXのものを選ぶようにしましょう!ジェルタイプのものもありますが、個人的にはジェルタイプではないほうが良いと思います。ANESSAのようなタイプがお勧めです。肌が弱い方もいるかと思いますが、できる限り合うものを見つけてください。参考までに私はジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルが肌に合いません。UVAの防御剤で非常に有用で汎用的な成分ですので、仕方ないですが、家に帰ったらすぐに落とす!ということを徹底しています。

こちらのお勧めはもちろんANESSAです。資生堂さんでは汗でSPFがブーストされる技術を開発!紫外線防御剤の配合だけでなく設計の重要性を深く考えてくれています。

安定の処方です。ただ、紫外線吸収剤がメインの設計になっていますので、肌が弱い方はつけっぱなしにしすぎない方が良いかもしれません。

 

毎日の通勤・通学

肌が強い方はSPFPAが高いものを使っても良いと思いますが、私はSPF30/PA+++

程度が良いと思います。紫外線防御能が高いものを使うよりも、日傘などで防御することでより徹底的に防御するほうが良いでしょう!日傘はもちろん肌にも安全ですしね笑 


 

 最後に

ここまででどういった日焼け止めを選べば良いか、理解が深まったかな?と思います。これからも美容の深い知識を発信していきますのでぜひ楽しみにしていてください。

 

また、私はいつか、本当に肌のことを考えた化粧品を作りたいと思っています。

技術を知らない会社ではできない。大手ではできない。OEM会社には作れない。

そんな化粧品を作ります。

応援宜しくお願い致します。